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ネフローゼ症候群/治療のために使用する免疫抑制剤を選択する

免疫抑制剤 シクロスポリン(ネオーラル)

次男、小児ネフローゼのこれまでの経過。

  • 2020.5月/発症(入院)
  • 2020.6月/再発①(緊急入院)
  • 2020.8月/再発②(外来通院)
  • 2020.8月/免疫抑制剤導入(1ヶ月の入院)

最初の再発は退院してすぐに急激な嘔吐・脱水で入院になってしまったり、症状の現れ方に差はありましたが、3回の治療ともプレドニン(ステロイド)を内服して一週間程度で寛解しました。

プレドニンを減量するとすぐに尿蛋白が出てしまい再発が止まらないため、

ネフローゼでは重いタイプとなる

ステロイド依存性・頻回再発型

と診断され、次のステップとして免疫抑制剤が導入されます。

ネフローゼの治療に使われる免疫抑制剤は数種類あり、どの薬を使用するのか保護者が選択することになるのですが、

数年単位で長く使うことになるとても大切なものなので、説明を聞いたり自分で調べたりして慎重に選ぶ必要があります。

まず最初に選択できるのはこの3種類。(保険適用)

シクロスポリン(商品名:ネオーラル、サンディミュン)

免疫を担うT細胞の活性を抑制する効果があり、臓器移植後の拒絶反応を抑えるためにも使われる薬です。

効果が高くほとんどの場合ステロイドを減量中止することができるが、ネオーラルを中止後に多くの場合(85%)再発してしまう。(シクロスポリン依存)

また腎障害が起こる可能性があるため服用は2年に留めた方がよいとされています。(最長は3年ほど)

適応

  1. 頻回再発型ネフローゼ症候群
  2. ステロイド依存性ネフローゼ症候群
  3. ステロイド抵抗性の難治性ネフローゼ症候群
  4. 膠原病
  5. 血球貧食症候群
  6. 慢性腎炎など

方法

毎日2回、

12時間ごとに内服。(または点滴)

ビンに入った内容液を注射器のようなスポイトで吸い上げて内服します。カプセルタイプもあります。

血中濃度を基準値内で安定させるために定期期な採血が必要です。

副作用

  • 腎毒性(間質の線維化等)
  • 感染症
  • 高血圧
  • 高カリウム血症
  • 嘔気
  • 多毛
  • 歯肉膨張
  • 偏頭痛
  • 振戦
  • 肝障害
  • 低マグネシウム血症
  • けいれん(稀だけど時折発生)
  • 溶血性尿毒症症候群・急性膵壊死(極めて稀)
  • 発ガン(移植後など免疫抑制剤を併用した場合に悪性リンパ腫との関連の報告あり)など
腎障害

シクロスポリンで特に問題となるのが間質の繊維化などを起こすことがある腎障害で、血中濃度が高かったり長期服用でリスクが上がります。腎障害の有無チェックのため、服用を開始するときと2~3年後に腎生検を受ける必要があります。(現在の病院では服用前の腎生検は行わないそうです。)

注意点

  • グレープフルーツジュースはシクロスポリンの代謝を阻害し血中が上がってしまうため服用期間中は飲まない。(ボンタンやスウィーティ等も含む)
  • マクロライド系抗生剤(クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど)の抗生剤は使用できないので、風邪などで受診の際にはシクロスポリンを服用していることを必ず伝える。

導入にあたり、副作用の確認や血中濃度を安定させるために1ヶ月程度の入院が必要とのことです。

シクロホスファミド(エンドキサン)

細胞のDNA合成を阻害してB細胞を抑制する効果があり、大量投与によって抗癌剤として使用されることもあります。

発ガン(膀胱腫瘍やリンパ腫)などの副作用があることから、一生で1回(1クール、累積投与量300mg/㎏以内)と使用できる量が決まっています。

適用

  1. 頻回再発型ネフローゼ症候群
  2. ステロイド依存性ネフローゼ症候群
  3. 全身性エリテマトーデス
  4. ループス腎炎等

方法

(1)連日経口投与

ネフローゼ症候群では毎日1回を12週間継続。

(2)大量静注療法(パルス療法)

4週に1回、点滴にて投与。これを通常は6回継続。3回行って効果がなければ他の治療に変更することもあります。

副作用

  • 感染症
  • 骨髄抑制(特に白血球減少)
  • 出欠性膀胱炎(乏尿時に起こりやすいため、点滴で尿量を確保します)
  • 性腺抑制(無月経、卵巣萎縮、無精子症→思春期以前の投与では報告なし)
  • 発ガン(血液、リンパ系、尿路系の報告あり)
  • その他稀に、催奇形性、肝障害、脱毛、発疹が認められることあり。

ミゾリビン(ブレディニン)

日本で開発された細胞の代謝を抑制する薬です。副作用は少なめですがシクロスポリンやシクロホスファミドと比べると効果はやや低く、完治を目指すというより再発を減らす目的で使われることが多いようです。

適用

  1. ステロイド抵抗性の難治性ネフローゼ症候群
  2. ループス腎炎
  3. 関節リウマチ など

副作用

  • 感染症
  • 高尿酸血症
  • 骨髄抑制(白血球、貧血、血小板減少)
  • 間質性肺炎
  • 急性腎不全
  • 肝障害
  • 消化性潰瘍など

その他の免疫抑制剤

2020年現在、保険適応外のもの。

  • セルセプト
  • プログラフ

ステロイド抵抗性、難治性ネフローゼと診断された場合に使用を検討するもの。

  • リツキシマブ(リツキサン)

我が家の選択

ステロイドだけでの治療が難しいネフローゼ症候群に使われる免疫抑制剤。それぞれ固有の副作用があり安易に決めることはできません。

次男の場合は、

  • 効果についてはネオーラルとエンドキサンが同程度
  • 現在とても病気の勢いが強いためミゾリビンでは再発を抑えることは難しいかもしれない

との医師の言葉もあり、

シクロスポリン(ネオーラル)を選択しました。

副作用の少ないミゾリビンも検討していたけど、再発して急変からの入院を経験してみると、尿蛋白に反応した緑の試験紙を見たくないのと、ぐったりとした息子を目の前に胸が締めつけられる思いはもうしたくありません…

心配になるのはシクロスポリンの腎障害、必ず腎生検が必要だけど命を守るためには大切なことだと思うことにします。そして一生飲み続けて安心ということはなく服用できるのは最長3年、中止するとほとんどが再発するとのことで次のお薬を検討することになります。まだまだ先は長すぎる。

病気にならなかったら縁のない免疫抑制剤、正直なところ説明を聞いた今でも『怖い』イメージは払拭できません。ステロイドにしても免疫抑制剤にしても副作用がとにかく重い…病気だけに効く万能薬って本当に作れないのかなぁ(>_<)

『普通の生活を送ること』が最大の目標なので、お薬を飲みながらうまく再発を抑えられることを信じて前に進まなくては。

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